【大阪府】「令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業」徹底解説!


「生産性(利益率)を上げて、その原資で賃上げをする」補助金として大阪府内の中小企業対象が対象となっている
「令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業」
従業員の賃上げで悩んでいる経営者を強力に後押ししてくれる制度です。

本記事では、この補助金事業の全体像から、補助金額、申請要件、対象経費、そして審査を有利に進めるための加点項目まで、分かりやすく解説します!

 

1. 補助金事業の全体像と主な目的

本事業の主な目的は、厳しい経営環境にある大阪府内の中小企業等が、生産性向上や売上拡大の取り組みを通じて「稼ぐ力(利益率の向上)」を身につけ、持続的な賃上げを実現することです。
この事業は大きく2つの柱で構成されています。
1. 補助金の交付:利益率向上のための事業計画に必要な経費の一部を補助します。
2. 伴走支援:採択された企業のうち100社に対し、専門家が事業計画の実現を無料でサポートします(希望調査と審査により決定)。

 

2. 補助金額と補助率

まとまった資金が必要な設備投資やシステム導入などにも活用しやすい金額設定となっています。

🟪  補助上限額:500万円
🟪  補助率:補助対象経費の3分の2以内
🟪  採択予定数:約600者

 

3. 主な申請要件

申請には、主に以下の要件を満たす必要があります。
💠 大阪府内に本店または主たる事業所を有する中小企業(個人事業主を含む)等であること。
💠 直近の期末決算において、常時使用する従業員が1人以上いること。
💠 後述する「賃金引き上げに向けた宣言」を行い、従業員に通知していること。
💠 事業完了後に行われる「追跡調査」への回答に同意すること。

 

4. 賃上げの要件(宣言について)

本補助金において最も重要なポイントの一つが「賃上げ」のコミットメントです。
具体的には、申請時直近の事業年度(基準年度)と、その翌事業年度(目標達成年度)を比較して、従業員の給与支給総額を「2.0%以上」引き上げる目標を設定する必要があります。
また、この目標達成に向けた取り組みを推進することを、あらかじめ従業員に対して「宣言」しなければなりません。

 

5. 対象となる経費(ここがポイント!)

利益率向上に向けた取り組みに必要な経費として、以下の7区分が対象となります。
1️⃣ 機械装置・システム構築費(5万円以上の機械や専用システムの導入など)
2️⃣ 開発費(新製品の原材料、設計、委託費など)
3️⃣ 専門家経費(コンサルティング費用など)
4️⃣ 外注費(デザインや検査の委託など)
5️⃣ 知的財産権等関連経費(特許出願費用など)
6️⃣ 広告宣伝・販売促進費(展示会出展、広告費、マーケティングツール導入など)
7️⃣ 研修費(新システム等に必要な専門知識を従業員に学ばせる費用など)

【要注意な対象外経費】
🔳 汎用品:パソコン、タブレット、スマートフォンなど、他の用途にも使えるものは対象外です。
🔳 建物費:建物の新築・改修工事、不動産購入、建物に固定される設備(看板、空調など)は対象外です。
🔳 車両購入費:原則として対象外ですが、「特定の製品の移動販売車」など、本事業専用で汎用性のない特殊車両であれば対象となる場合があります。

 

6. 審査で有利になる「加点項目」

審査を少しでも有利に進めるために、以下の取り組みを行っていると加点の対象となります。
• 事業継続計画(BCP)の策定:大阪府が推進するBCPを策定している、または策定予定であること。
• パートナーシップ構築宣言への登録:大企業と中小企業の共存共栄を目指す「パートナーシップ構築宣言」に登録し、所定の期日までに公表されていること。

 

7. 事業のスケジュール

申請から補助金の受け取りまでは、以下のスケジュール(予定)で進行します。
▶️ 申請期間:令和8年5月25日(月)~ 6月26日(金)17:00まで
▶️ 交付決定(採択):令和8年8月上旬
▶️ 伴走支援の開始:令和8年9月上旬
▶️ 補助事業の実施期間:交付決定日から令和9年1月31日(日)まで
▶️ 実績報告の提出:事業完了後14日以内、または令和9年2月12日(金)のいずれか早い日
▶️ 補助金の支払い:令和9年3月下旬頃(精算払い)

 

8. 申請・実施にあたっての注意点
➖経費は全額自己負担が先:補助金は「後払い(精算払い)」です。
事業期間中は自社で経費を立て替える必要があるため、資金繰りに注意してください。
➖支払い方法:客観性を担保するため、原則「銀行振込」です。
現金払いや相殺、ポイント払いは原則認められません。
申請者名義(法人であれば法人名、個人であれば代表者名)で支払いを実施すること。
➖相見積もりが必須:適正価格であることを証明するため、相見積もりを取得し、
最低価格を提示した業者から購入する必要があります(1件50万円以上の場合は特に厳格化されます)。
➖事前着手は不可:交付決定日よりも前に発注・契約してしまった経費は、補助の対象外となります。

 

9. まとめ

「令和8年度 利益率向上・賃上げ支援事業」は、売上拡大や生産性向上を目指す大阪府の中小企業にとって、最大500万円の支援が受けられる強力なツールです。
要件として「2.0%以上の賃上げ」が求められますが、裏を返せば設備投資や販路開拓で稼ぐ力を強化し、その利益を従業員に還元する好循環を生み出すチャンスでもあります。
採択されれば、希望と審査によって無料で専門家のサポート(伴走支援)を受けられる可能性もあります。
自社のさらなる成長と従業員のモチベーションアップのために、ぜひ申請を検討してみてはいかがでしょうか!